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5.3 数式オブジェクトの入力と編集

5.3.8 行列とベクトルの入力

106 5 数式の入力

6. 行列に要素を入力します.

7. tabキーを押して次のセルに移動します.

任意のダイアログボックスで行列を作成している場合は,矢印キーを使ってセル間を移動し ます.

8. 要素の入力が完了したら,スペースバーまたは,右矢印キーを押して行列から離れます.

◮キーボードを使って列ベクトルを入力する

1. ディスプレイ以外の任意の数式オブジェクトにカーソルを配置します. 2. ベクトルの成分を入力してenterキーを押します.

プログラムは次の行に入力ボックスが自動表示します. 3. 次の値を入力します.

4. さらに成分を入力する場合はenterキーを押します. 5. ステップ34を必要に応じて繰り返します.

6. スペースバーまたは右矢印を押し,ベクトルから離れます.

行列の編集

行列の編集には他の数式オブジェクトの編集に比べ,多くのオプションが用意されています. 存の行列に対して列や行を追加,削除して次元を変更することができ,要素の表示位置や行列の ベースラインやデリミタを変更できます. バージョン5ではある行列から他の行列へ複数のセル をコピーできます. 詳細は第7“編集のテクニックとツール”を参照してください.

■行や列の追加と削除 行や列を追加する場合は編集メニューにある行の挿入や列の挿入コマン ドを利用します.

◮行列に行や列を追加する

1. 行列にカーソルを配置します. この時,要素の数式オブジェクトにカーソルを配置しないで ください.

2. 編集またはコンテキストメニューから行の挿入,または,列の挿入を選択します. 選択したコマンドに対応するダイアログボックスが表示されます.

3. 追加する行数,または,列数をダイアログボックスに入力します. 4. 挿入位置を決めます.

挿入位置は行列サンプルに矢印で表示されます.

5. OKボタンをクリックします.

行 や 列 を 削 除 で き ま す. ま た, 行 列 の 大 き さ を 保 っ た 状 態 で,要 素 だ け を 列 や 行 か ら 削 除 で き ます.

行や列を削除する

1.目的の列や行を選択します.

2.deleteキーを押すか,または,編集やコンテキストメニューから削除を選択します.

◮セルの中の要素だけを削除する

1. セルの要素だけを選択します.

2. deleteキーかbackspaceキーを押す,または,編集やコンテキストメニューから削除を 選択します.

プログラムはセルの中身だけを削除して,空の入力ボックスを配置します.

一行または一列全体を選択し,削除を実行すると行または列自体が行列から削除されてしまいま す. この場合は,同じ行,または,列で一つのセルだけ選択せずに削除コマンドを実行します. この ようにすれば,列や行自体が削除されることはありません.

行や列を削除せずに, その要素だけを削除する 1. 行や列で一つのセルを残し,残りのセルを選択します.

2. deleteキーかbackspaceキーを押す,または,編集やコンテキストメニューから削除を 選択します.

3. 残りのセルの行列要素を選択します.

4. deleteキーかbackspaceキーを押す,または,編集やコンテキストメニューから削除を 選択します.

こ の よ う に す れ ば, プ ロ グ ラ ム は 行 列 の 要 素 だ け を 削 除 し, 行 列 の 大 き さ を そ の ま ま 保 ち ます.

■行列のプロパティを編集する 行列のプロパティダイアログボックスを使って列中の行列要素 の位置揃えを行えます. 位置揃えは各列,各行で個別に設定できます. また,行列のベースライン と行列を囲むデリミタの設定も行なえます. 行列をデリミタで囲むと,プログラムは列の位置揃え とベースラインを自動的に設定します.

◮行列要素の列の位置揃えを行なう 1. 目的のセルまたは列を選択します. 2. プロパティを表示します.

3. 位置を選択します.

4. OKボタンをクリックします.

◮行列のベースラインを変更する

1. 行列を選択するか,または,行列の右側にカーソルを配置します. 2. プロパティを表示します.

3. ベースラインの項目で目的の位置を選択します.

4. OKボタンをクリックします.

◮行列を囲むデリミタを変更する

1. 行列を選択するか,または,行列の右側にカーソルを配置します. 2. プロパティを表示します.

3. デリミタの項目で目的のデリミタを選択します.

デリミタを追加するとプログラムが自動的に要素の位置揃えと行列のベースラインを設定 します.

108 5 数式の入力

4. OKボタンをクリックします.

ベクトルの編集

ベクトルでenter,delete,backspaceキーを押した時の動作は,他の行列型数式オブジェ クトとは異なります. ベクトルの入力と編集の際には,特に注意してください.編集メニューやコ ンテキストメニューでセルを追加する方法に加え,既存のセルを分割したり,結合することで, ルの数を増やしたり,減らすことができます. バージョン5ではある行列から他の行列へ複数のセ ルをコピーできます.詳細は第7“編集のテクニックとツール”を参照してください.

◮既存のセルを分割してセルを追加する 1. 分割するセルにカーソルを配置します. 2. enterキーを押します.

ベクトルの2つのセルを結合する

• 結合する右側のセルにカーソルを配置します. そしてbackspace キーを押します. または

• 結合する左側のセルにカーソルを配置します. そしてdelete キーを押します.

5.3.9 条件式の入力

次のような条件式の入力方法を説明しますf(x) =

( 0 if x <0 1 if x≥0

条件式の右辺はカッコと行列を使って作成します. 右カッコには空カッコを使います.

条件式を入力する

1. 等号の左側に数式を入力し, =を入力します. 2. デリミタの無い行列を作成します.

普通, 3列の行列を作成します. 2列でもかまいません. 3. 行列をペアカッコで囲みます.右カッコは空カッコにします.

空カッコは画面上では縦の点線 で表示されます. しかし,印刷されることはありません. 4. 条件式の右辺を行列の各行に入力します.

行列式の位置を揃える

• 行列のプロパティを編集して目的の位置に揃えます.

5.3.10 数式名の入力と作成

プログラムには任意の関数に簡単な名前を付けて,その名前で関数を素早く入力する機能が用意 されています. この時の名前を数式名と呼ぶことにします. 数式名のコマンドには予め汎用的な関 数,演算子,変数が登録されています.ここでは数式名コマンドの利用方法と,追加登録の方法につ いて説明します. 数式名の画面表示色はデフォルトで灰色です.

数式名の入力は挿入メニューの数式名コマンドを利用します. この方法で数式名を入力すると, 自動的に数式モードになります. これ以外にも,数式モードで直接,数式名を入力する方法もあり ます. 入力した数式名が自動的に登録した関数名などに置換されます. 詳細は117ページ,自動置 換による数式の入力を参照してください.

数式名の入力

数式名のダイアログボックス,または,キーボードから数式名を入力します.

◮数式名ダイアログから数式名を入力する

1. 数 式 オ ブ ジ ェ ク ト ツ ー ル バ ー か ら 数 式 名 ボ タ ン を ク リ ッ ク す る か, ま た は, 挿 入メ ニューから数式名を選択します. 数式名ダイアログボックスから目的の数式名を選択し ます.

2. 数 式 名 の リ ス ト を ス ク ロ ー ル し て 選 択 す る か, 直 接, 数 式 名 を テ キ ス ト ボ ッ ク ス に 入 力 し ます.

3. 選択した数式名に範囲値を付ける場合は,その位置を設定します.

4. OKボタンをクリックします.

キーボードから直接, 数式名を入力する

1. 自動置換ダイアログボックスの自動置換の実行か,または,ユーザ設定ダイアログの編集タ ブで自動置換機能をチェックします.

2. 数式名を入力する位置にカーソルを配置します. 3. 数式モードにします.

4. 数式名を入力します.

数式名に対応した関数が入力されます.

Note cosh,sinh,tanhの代りにcosh,sinh,tanhと入力する場合は,最初に三角関数を示す文 字を数式モードで入力し, スペースバーを押し,最後にh を入力します. 数式モードでス ペースバーを押すと,自動置換の機能が数式名の読み取りを停止させ,数式名を関数に変換 します.

数式に範囲値を付ける

maxlimなどの数式名には範囲値が自動的に付きます. インラインでこれらを入力すると範 囲値は右側に表示されます.

f(x) = limn→∞xn

ディスプレイで数式名を入力すると範囲値は上下に表示されます. f(x) = lim

n→∞xn

範囲値のデフォルトはユーザ設定ダイアログの数式タブにある添え字の位置という項目で設定 します. 数式名ダイアログボックスから数式を入力する場合は,範囲値のポジションを必要に応じ

110 5 数式の入力

て決めることができます. しかし,できるだけデフォルトの位置で入力することを心掛けてくだ さい.

◮数式名を入力した数式に範囲値を付ける 1. 数式名を入力します.

2. 下付き文字や上付き文字のコマンドを利用します.

入力した数式に複数行の範囲値を付けることができます. 詳細は本章の前半にある,演算子と範囲 値の入力を参照してください..

数式名の作成

数式名の機能を使えば,単語を変数として利用できます.また,演算子を数式名として登録する 場合,範囲値のデフォルト位置を設定できます.

SWP SNB の 場 合, 数 式 名 を 使 っ て 数 式 処 理 を 行 え ま す. 例 え ば, 数 式 名 Force, Mass, Accelerationをそれぞれ作成し, MassAccelerationに値を代入し,計算を行います. その時の 式を次に示します.

Force = Mass×Acceleration

数式名として定義することなく, Force, Mass, Accelerationの単語を数式モードで入力すると, ログラムは,各単語を構成する英文字を,すべて単独の変数であると認識してしまいます.

プログラムは数式名を自動認識し,対応する関数などに変換します. 自動置換による数式入力の 詳細は117ページを参照してください.

◮カスタム数式名を作成する 1. 数式モードにします.

2. 数式オブジェクトツールバーから数式名のボタン をクリック,または,挿入メニュー から数式名を選択します. TCIMACRO BeginExpansion

テキストボックスに数式名を入力します. 3. 種類の項目で演算子か関数を選択します. 4. 演算子の場合は,範囲値の位置を決めます.

5. プログラムの数式名のリストに作成した数式名を追加登録する場合は追加ボタンをクリッ クします.

6. 数式名を自動認識させるは自動置換に追加のオプションをチェックします.

7. OKボタンをクリックします.